モートン


足へバーデン(カサハラ外反結節)とカサハラモートンとの関係


現在、医療現場において頻繁に遭遇する『足へバーデン(カサハラ外反結節)』の存在をその『足へバーデンと足先部の亜急性損傷との関係』が解明されていないことを深刻な問題だと考えています。中年以降の女性におけるモートン病は、この足へバーデンが関係している確率が非常に高いので、前ページに続き再度ここで詳しく説明しておきます。


バーデンによる足先部の痛みや損傷は、急性の場合が多いので、中足指関節亜急性捻挫として保存的療法を行うものです。へバーデンと言えば、手指に発症するものはよく知られていますが、『足に発症したへバーデン』についての報告はなく、また足へバーデンによるモートン病においても、全くと言っていいほど知られていないのが現状です。そのため、施術法に適正さを欠き、これらの損傷をより悪化・進行させてしまう場合があるので、足へバーデンとモートン病との関係についてここに報告しておきます。 ※足へバーデンはまだ医学的に解明されていないので、『カサハラ外反結節』とも名付けており、さらにこれが要因で発生するモートン病を『カサハラモートン』と呼び、一般的なモートン病と区別しています。


● 損傷の実態


 外反母趾における母趾球部に発症したへバーデンは激しい疼痛が続き、処置が適切でなく、だましだまし数か月過ごしていると、やがて疼痛は消失していきますが、外反母趾の変形や母趾球部の骨肥厚が急に進み、見た目に鋭角を有し一般的にいうところのひどい外反母趾へと短期間で進行してしまいます。

第2中足骨骨頭部に発症したへバーデンは、外反母趾が進行した後、母趾が第2指の下に入り、2指の指先が浮き、逆に2指の付け根を過剰に打ち付け、この衝撃が繰り返され、歩行痛とともに骨の肥厚や疲労骨折、時には脱臼骨折をともなうことがあります。

 第4指中足骨骨頭部に発生するへバーデンは多くの場合、骨頭部の変形とともにモートン病(中足趾関節亜急性捻挫)の原因になっています。

50歳以降の女性で、これらの症状を訴えた患者の87%にへバーデンが関係しています。この数値からもへバーデンと足先部の亜急性損傷とが関係づけることができます。前にも説明したように、足へバーデンは手に比べて体重による負荷中が大きいので変形や損傷度も大きくなります。へバーデンは(1)手から始まる場合 (2)足から始まる場合 (3)手と足の両方から始まる場合 があります。また、その他の損傷で当院を訪れた40歳代の女性全患者のうち、約30人に1人、50歳代では8人に1人、60歳以降では5人に1人の割合でみられることから、国民病と言っても過言ではないと考えています。


◆ヘバーデンの割合(当院調べ)

40代女性 約30人に1人
50代女性 8人に1人
60代女性 5人に1人


へバーデンが関係するモートン病や慢性及び亜急性損傷が、想像以上に多いにも関わらず、気づかずに見落としている場合が多いということに心を痛めます。治療家であってもこれらの認識をもって施術できていない場合もあるので、自分が自分の症状について知識と理解を深め、適切な対応をしていくという考え方が重要です。
 へバーデン結節という病気は、リウマチとは異なりますが、軟骨の変形・破壊などの損傷しやすいという共通点があり、足以外にもひざ・腰・首などに力学的にアンバランスなところへ、歩行時に地面からの直達外力や介達外力(衝撃波やねじれ波)が繰り返され、負傷の瞬間を特定できない慢性及び亜急性損傷を発生させているのです。そして、大事なことは”進行性である”ということです。できるだけ早く適切な処置をすることで、進行を遅らせたり止めたりすることができるのです。

(1) ヘバーデンによるひざの痛みは「変形性ひざ関節症」はひざに水腫が溜まりやすいのが特徴で、固定を中心にした治療を行わないと良く治りません。
10年~20年と通院したにも関わらず結果的に正座ができない、うまく曲がらないなどの後遺症が続いてしまいます。


(2) ヘバーデンによる腰の痛みは「腰椎分離症・すべり症・脊柱管狭窄症」など
疲労骨折を起こし坐骨神経痛状態が残ってしまいます。

(3) ヘバーデンによる首の痛みは「頸椎分離症、すべり症、狭窄症、後縦靭帯硬化症」などを起こしやすくなります。
重要なことは小これらの首の異常が隠れた原因となる中年以後の女性に起こる頭痛・ひどい肩こり・めまい・耳鳴り・突発性難聴と共に、中高年のうつ状態を発症させてしまいます。

このサイトに掲載している情報は、医師の治療を受ける機会を奪うものではありません。
医師の判断を優先され、あくまで「自分でできる未病改善」の参考として下さい。
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